へらぶな釣り依存症は怖い

最近よく耳にする言葉に「ギャンブル依存症」というのがあります。カジノを作る、作らないという話になると必ずといっていいほど出てくるキーワードです。

そして「ギャンブル依存症対策はどうするんだ」、などという声があがります。また、パチンコ店などに行くと必ず「パチンコは適度に楽しむ遊びです」と書かれた大きなポスターがあり、さらに「ギャンブル依存症は病気です。一人で悩まずに・・・・・」などとも書かれています。

これを見た時思いました。

「へら鮒依存症だって怖い」と。

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へらぶな依存症の症状

まず、始めにでてくる症状は当たり前のことですが、へら鮒釣りの事がすぐ頭に浮かんでくるようになります。

川や池を見た時はもちろん、水たまりや学校のプール、果ては窓辺に置かれた金魚鉢を見ただけで、頭の中には水に浮かぶウキが現れ、場合によっては「ツン」と力強く消し込んだりします。

ヘラブナ釣り依存症では、近くの釣り堀へ毎日のように顔を出すのも一つの特徴です。知り合いが何人も出来ると危ないサインです

ここで、仕事に行く途中なら仕事場に、学校に行く途中なら学校に、家に帰る途中なら家にそのまま向かえるようなら、まだ特別な治療はいりません。

頭の中には常にへらぶな釣りのことしか浮かびません。行きつけの管理池で竿を振り、次から次へと竿を絞る自分を妄想しています

しかし、気がつくとよく行く釣り道具屋に足が向いてしまうようだと、そろそろ危険水域と言えます。

特別に買うものもないのに、フラフラと釣具屋に入り、愛想のいいご主人がいてへら鮒釣りの話が出来るようだと、時折さりげなく自分の自慢話を混じえながら、小一時間も粘ります。

最後は、へら鮒釣り人にはいい人が多いので、手ぶらでは店を出られません。家に帰れば余っているほど持っているハリや何袋もあるエサをまた買ってしまいます。

財布に余裕のあるときなどは、釣具店の親父さんのセールストークに乗せられてウキや竿を手にして店を出る時もあります。

ヘラブナ依存症が重症化

さらに症状が進むと、鉛筆やボールペンなど棒状の物を手にした時に、知らず知らずのうちに「ピシッ」と叫んだり「ピシュ」っと言って合わせの動作を伴うような仕草をします。

こうなると、周囲からも少しおかしいと思われだし、「いまのピシッっていうのはなんですか?」などと聞かれます。

「いやー最近肩が凝りだして運動してるんだよ」とごまかすのが一般的な症状です。

さらに悪化すると、夜寝ている際にも「よし、来た」「ピシュ」「ピシッ」と寝言を言うようになり、その際には寝ているのに手を上方にあげ実際に合わせの動作を繰り返します。

このあたりまで、へら鮒釣り依存症が進むと、病状はさらに加速度的に進んでいきます。

釣り会等に所属していると、「試釣」という大義名分の魔法の言葉で、次の例会の場所に仕事を休んで2回も3回も通うようになります。

野釣り派なら、3月から5月にかけて雨が降るともうソワソワ。自分の行っている釣り場のヘラが自分がいないときに乗っこんでしまい、他の人が釣ってしまうのではないかと心配で心配でたまりません。

相模湖や河口湖などの大型狙いの釣り場では、魚が来るまで何日も待つ人が数多くいます


ついには有休などを使い、平日に釣り三昧。有休があるうちはまだいいですが、有休を使い切ってしまうと昔からの定番は、遠い親戚の葬儀や法要です。葬儀に行ったはずなのに、やけに日焼けして会社に戻ってきたりします。

まあ、会社員や学生ではある程度このあたりで歯止めが効きますが、自分で工務店や商店を営んでいると、こういった歯止めが効かず、「じゃ、頼んだよ」の一言を残して風のように仕事場を去っていきます。

大事な仕事の電話をしても、答えはいつも決まって「まかせるよ」の一言で、プチっと切れてしまいます。

もちろん向かう先は釣り場。車には仕事道具ではなく、いつでも釣りに行けるように釣具がぎっしり積まれています。

野釣り師に多いパターン

野釣り師に多いのが、3月から5月にかけて、乗っこんでくるへら鮒より先に自分が釣り場に乗っこんで、何日もへら鮒が来るのを待ち続けるパターンです。

人気ポイントでは、へらも来てないのに、釣り場の席取りをめぐって喧嘩になることも多いです

どうでしょうか? こんな感じの人が周りにいないでしょうか?

へら鮒釣りとは、かくも悪魔的な魅力のある釣りなのです。

管理人の周りにも、奥さんが実家に帰ってしまったのはまだマシなほうで、やっと例会で優勝して喜びいさんで家に帰ると、家具はなくなり、だれもいなくなり書き置きの手紙がポツンと置かれていた例や、しっかり商売をしていた店だったのに、番頭に全てをまかせたばかりに店が潰れたりといった例が実際にあります。

みなさんも、「へら鮒釣り依存症」にはくれぐれもご注意ください。

なお、この病と似た病に、「鮎釣り解禁依存症」というのがあります。多くの河川で鮎釣りが解禁される6月にインフルエンザのように流行する病です。

仕事を休み、学校を休み、親戚を葬式にし、川岸で法要を営むといった症状は「へら鮒釣り依存症」とよく似ています。

たぶん日本中で統計をとると、6月1日に仕事を休む人の多さは異常値になると思います。なにしろ、狭い河川にあれだけの釣り人が集まるわけですから。

海釣りですが、こんな事も起こります